46回女子全日本学生ホッケー選手権大会が、10月31日より東京・大井ホッケー競技場で開催された。
決勝戦は、昨年に続き、天理大学と立命館大学が対戦。両校は、10月27日(日)に行われた関西学生秋季リーグの最終戦でも激突しており、その際はSO戦に突入し、天理大学が勝利を収めたものの、両チームともに実力が拮抗した接戦となった。
決勝戦は、両チームともに重圧を感じてか、立ち上がりに固さが目立った。
女子の試合においては、準決勝が最も激しい戦いになることが多いと感じられる。決勝戦では、負けられないというプレッシャーが強く働くためか、イージーミスが目立つ場面がしばしば見受けられた。
試合の結果、ミスが多かったチームが敗れ、チャンスを確実に決めたチームが勝利を収めた。これはすべての競技に共通することである。
この大会で多くの女子チームの試合を分析すると、計算されたチャンスメイクから得点が生まれる場面よりも、むしろ打ち込まれたボールのトラップミスや、シューティングサークル内で攻撃側の選手にボールが渡った際に、守備側が「かけひき」なしに慌てて反則を犯す場面が目立っている。このようなミスが試合の流れに大きく影響し、本来の競技性が損なわれている印象を受ける。
リバースシュート(トマホーク)については賛否両論がある。確かに、できるに越したことはないが、通常のヒットが打てない選手がリバースシュートに頼りすぎる場面が見受けられることがある。特に、試合中にボールを常に左側に持っていく選手が目立つ。
リバースシュートが決まる確率については明確な統計はないものの、状況に応じて適切に選択されれば問題はないと考えられる。試合の流れに合わせた技術の使い分けが重要である。
DFからのボール回しについても、様々な変化が見られる。4年前はヒットパスが多く見受けられたが、最近ではプッシュによるボール回しが最も素早く効果的であるのか目立つような気もする。スクープの使い方にも変化が見られた。
例えば、女子選手の中には、グラウンダーでのヒットが打てない選手が多く、スイープ(間違った形:体をボールを出す方向に向け、ボールを常に見つめながら打つ技術)を使う選手も増えている。また、ボール回しにおいて、意識的にヒットを使うよう指導しているチームもあるかもしれない。技術や戦術の使い方には、4年ごとに変わっているようにも感じる。
この大会に参加している選手の中から、やがて実業団チームに所属し、さらには「さくらジャパン」の選手として代表に選ばれる選手も出てくるだろう。そうした未来を見据えると、選手たちがその時に苦しまなくて済むよう、今のうちに必要な技術や戦術を身につけさせてあげることが重要だと強く感じながら、多くの試合を見守った。
- 女子部:試合結果
11/4(月) vs 立命館大学
天理大学 |
0 |
0 | 1Q | 0 |
2 |
立命館大学 |
0 | 2Q | 1 | ||||
0 | 3Q | 0 | ||||
0 | 4Q |
1 |